この場所はいつもの、帰り道のただの通過点。
会社のビルを出て、駅までの決まったコース。
ネオンの光も、雑踏の声も、
ただの背景として通り過ぎるだけ。

でも、今日だけは少し違った。

知らない誰かと、数秒だけ視線が交差した。
けれどその数秒が、思いのほか重たくて、
まるで、見えない何かが引き寄せたみたいだった。

もし声をかけられていたら？
そんなことをチラッと思う。

もし声をかけられていたら？
そんなことはある筈もない。

もし声をかけられていたら？
そんなことは、いえいえ、絶対に
ある筈、、は？

ああ、でも
この瞬間は、いったい何だったのだろう？

もしかして、
誰かの物語のプロローグだったのだろうか？

もしかして、私は、
その物語のヒロインになれたのだろうか？

もしかして、本当に、私は、
その物語のヒロインになれたのだろうか？

何度も、何度も、そう思ってしまう。

===この写真について===

確かに、きっとある物語のプロローグっだったのは確かでしょう。そうなのですよね、。これがその証拠写真となりました。あなたの姿は永遠のヒロインとしてここに残ります。パチパチパチ、、、、、。素晴らしい演技をしてくださったヒロインを紹介いたしました。