この坂道を歩くたび、ふと昔のことを思い出す。
急がなくてもいい時間が、ここには流れている。

子どもの頃、手を引かれて駆け上がった道。
友達とふざけながら、笑い声を響かせた道。
好きだった人と並んで歩いた、特別な時間。
そして、ひとりで帰ったあの日の帰り道。

私は少しずつ変わっていく。
でも、この坂道は、
いつだって変わらずにここにある。

商店街のとんかつ屋から、懐かしい揚げ油の香りがする。
そば屋の暖簾が、車の風に揺れている。
昭和の街並みの中を、現代の車が行き交う。
変わるものと、変わらないものが入り混じるこの場所。

スマホの画面に映るのは、今日の私。
でも、この道は知っている。
幼かった私も、青春の私も、泣いた私も、笑った私も。

だからきっと、これからの私も受け止めてくれる。
この坂道とともに、私は今日も歩いていく。

===この写真について===

昔の思い出が蘇る、魅力的な街並み＆懐かしい香り、これからも歩み続ける、特別な場所。彼女の歩くこんな場所は、誰にもありますね。そう、そんな大切な場所を彼女がしたように、改めて再発見してみませんか？
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